解答と解説
(一) ア (二) (例) つり針をのみこんで死にそうにしている一匹の鯉。 (三) エ
<現代語訳>
動物の類には恩を知る例は多い。中国の前漢の皇帝である漢武帝が昆明池で遊覧なさっているときに、一匹の鯉がつり針をのみこんで、死にそうにしているのがいた。帝はこれを見て、人をつかって針をはずして逃がしておやりになった。その夜、帝の夢の中に鯉が出て来て、(昼間のことを)感謝した。次の日、池にお出かけになられたとき、昨日の鯉が、暗い夜でも明るい光を発する宝玉である明月の珠を口にくわえて、池の岸辺に置きて帰っていった。その後、(帝は)その池のつりをおとどめになったという。
(一) 帝が鯉をたすけたので、鯉がお礼に明月の珠を置いて行ったのである。昔話によくある「恩返し」の話である。
(二) すぐ前の文より、帝が見たものを探す。
(三) ア 鯉は宝玉をくわえて帰っていない。 イ 鯉を捕らえさせてはいない。 ウ 帝の夢の中に現れたことを後悔してはいない。