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国語・古典(愛媛県公立高校入試問題)

次の文章を読んで、1〜4の問いに答えなさい。
ある人正月の支度とて、麻裃を新しく作り置きけるを、ねずみ肩を食ひ破りしを、妻などは心にかけて、その家臣などは怒りののしり、「憎きねずみの仕業かな。ねずみ狩りせむ。」と、ひしめきけるを、主かたく制して、「ねずみは糊あるものを食ひがちなり。食事を@あてがはざるゆゑAかかることもなしなむ。Bさらに心にかくべきことにあらず。今より食事与へよ。」と切に申しつけ、「ゆめゆめねずみ狩りなどすまじ。」とかたく申しつけたり。かかる男なるゆゑや、ほどなく仕合はせもよろしく、またねずみもかかる悪事後々はなさざりしとや。   (「耳襄(ぶくろ)」による。)

 

(注1)麻裃=礼服。  (注2)ひしめきけるを=集まって騒ぎ立てていたのを。  (注3)ゆめゆめ=決して。
(注4)仕合はせ=事のなりゆき。
1 線@「あてがはざるゆゑ」を現代仮名遣いに直し、すべて平仮名で書け。
2 線A「かかること」は、「このようなこと」という意味であるが、どのようなことを指しているか。十五字以内の現代語で書け。
3 線B「さらに心にかくべきことにあらず。」の意味として最も適当なものを、次のア〜エの中から一つ選び、その記号を書け。
ア 全く気にするべきことではない。   イ いっそう用心することが必要である。
ウ もう一度こらしめるべきことだ。   エ 決して覚えておく必要はないだろう。
4 本文に述べられていることと最もよく合っているものを、次のア〜エの中から一つ選び、その記号を書け。
ア ある人(主)は、日ごろから動物を大事にする人だったので、妻の忠告を受け入れ、食事を与えることによって、ねずみを飢えから救った。
イ ある人(主)は、冷静な判断力と優れた実行力を持っていたので、ねずみ狩りをすることによって、家臣たちの怒りを抑えることができた。
ウ ある人(主)は、ねずみのしたことに、思いやりの心と道理にかなった考え方で対処したので、ねずみは、その後悪いことをしなくなった。
エ ある人(主)は、家臣たちの訴えに対し、とっさに機転のきいた答え方をしたので、家臣たちは、主の持つユーモアを解する心に感心した。

 

この高校入試問題の解答と解説



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