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解答と解説

問一 何の故にか  問二 1  問三 賢臣  問四 2  問五 3

 

<現代語訳>
魏の文王は、私は賢い王であると思って、けらいに、「私は賢い王であるか」とお聞きになったのに対して、仁佐という大臣が、「あなたは賢い王ではいらっしゃいません」と申した。「どうしてか。」と、おっしゃったので、「天が与えた位を得るものこそ賢い王とは申せ、力をもって人を恐れさせ従わせることで位にすわっていらっしゃる。これは賢い王の立派なふるまいではない。」と言った。伯父の王位を打ち落としたことを申したのである。そこで(文王は)怒って、座席を追い立てなさった。次に躑光という大臣に「私は賢い王であるか」とお聞きになったので、「賢い王と申しましょう」と申した。どういう理由からかとおっしゃるので、「賢い王がいるところには賢いけらいが、賢いけらいがいるところには賢い王が必ずいるということですので、仁佐ほどに賢い者と生まれ合わせられましたので、(あなたは)賢い王であると申しましょう。」と申したので、この言葉に深く心を動かされて、仁佐をもう一度お呼びになって、政治を正しくして,賢王の名を得たのである。

 

問一 会話文のあとには,「〜と」や「〜とて」とつく場合が多いので、それを手がかりに、会話の終わりの部分を見つけ出す。ここでは、文王が躑光という大臣に「どうしてか」と聞いた部分を答える。
問二 何に「怒りて」なのかを考える。それより前の部分に、仁佐が文王に対して、「あなたは賢王ではない」として、伯父の王位を打ち落として王の座についたことを批判されたことに怒ったのである。誰がか。それは、文王以外の誰でもないであろう。
問三 躑光は、文王に対し、正直に進言した仁佐を「賢臣」であると言ったのである。
問四 「感ず」とは、「心が動く、深く感じ入る、感動する」などの意味である。躑光の「文王は仁佐という賢臣と生まれ合わせたので、賢王である」という言葉に心を動かされ、自分の行動を反省したのである。
問五 仁佐の進言に怒って、仁佐を追い立ててしまった自分の判断が間違っていたと気づき、それをすぐ改めたために、真の賢王という名を得ることができたのである。読者への教訓も含んだ文章である。



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