国語・古典(広島県公立高校入試問題)
次の文章は、漢文とその内容について説明した古文とで構成されています。この文章を読んで、あとの問いに答えなさい。
心ノ 不 同ハ 如シレ面ノ 、 譬ヘバ 如シニ水ノ 随フガ一レ 器モノニ 。
書き下し文
( ( )、譬へば水の器ものに随ふが如し。)
人のかほといふものは、千万人あつめてもおなじおもてをもちたるものはなきなり。人の心も、そのごとくに、千万人の中にもおなじ1 やうなる 心をもちたるものは、なきものなり。それを、おもての不同なるにたとへたり。
また、水のうつはものにしたがふにたとふ。水は、きはめてやはらかなるゆゑに、方円のうつはものにしたがふとて、すみあるにいるれば、すみあり、まろきにいるれば、まろく2 なれり。
(「童子教諺解」による。)
(注)方円=正方形と円形。すみあるに=角のある(器)に。
まろきに=丸い(器)に。
1( )にあてはまる適切な語句を書きなさい。
2 1 やうなる を、現代かなづかいで書きなさい。
3 2 なれり の主語は何ですか。 次のア〜エの中から適切なものを選び、その記号を書きなさい。
ア おもて イ 心 ウ 水 エ うつはもの
4 この文章において、筆者は、顔、水を例にあげて、人の心について述べています。顔、水のどのような点が、人の心に似ていると述べていますか。それぞれ十五字以内で書きなさい。