社会・融合問題(滋賀県公立高校入試問題)
昨年7月1日の「びわ湖の日」に,滋賀県に住む中学生のAさんとお父さんが次のような会話をした。これを読んで,後の1〜4の問いに答えなさい。
Aさん : 今日,学校で滋賀県知事からのメッセージを聞いたよ。滋賀県で(a)琵琶湖の水質を守るため,リンを含む合成洗剤の販売や使用を禁止する条例が施行された日が20年前の今日だったらしいよ。
お父さん: そういえば,琵琶湖に( A )が発生したというニュースを聞くようになったのはそのころからだったかなあ。
Aさん : 先生は,琵琶湖には,滋賀県民の生活や(b)生産活動の排水もたくさん流れ込んでいると教えてくれたよ。暮らしが豊かになる一方で琵琶湖の水質は悪化してきたんだね。
お父さん: 来年11月に,第9回世界湖沼会議が滋賀県で開催されるのを知っているかい。琵琶湖だけの問題じゃなく,(c)地球規模の環境問題にもなっているんだよ。
1 下線部(a)について,次の(1),(2)の問いに答えなさい。
(1) 滋賀県で制定されたこの条例を,次のア〜エから1つ選びなさい。
ア 琵琶湖のヨシ群落の保全に関する条例
イ 琵琶湖の富栄養化の防止に関する条例
ウ ふるさと滋賀の風景を守り育てる条例
エ 生活排水対策の推進に関する条例
(2) 地方自治において,住民には条例の制定・改廃や地方議会の解散などを求める権利が認められている。この権利を何と呼ぶか。書きなさい。
2 会話の中の( A )は,プランクトンが異常に発生して起こり,水が赤褐色に変色する現象である。琵琶湖では4月末から6月初め,瀬戸内海では夏に水温が上がったときなどに起こるこの現象は何か。書きなさい。
3 下線部(b)について,資料1,2を見て,後の(1)〜(3)の問いに答えなさい。
(1) 資料1は産業別就業者数の割合と産業の区分である。これを見て,次のア〜エから正しいものを1つ選びなさい。
ア 滋賀県の1980年と1995年を比べると,最も割合が増加しているのはサービス業であり,最も減少しているのは建設業である。
イ 全国の1980年と1995年を比べると,卸売・小売業,飲食店や運輸・通信業の割合は変わらないが,製造業は増加している。
ウ 1980年の滋賀県と全国を比べると,第1次産業の割合が最も小さいのは同じであるが,滋賀県は全国より第3次産業の割合が大きい。
エ 1995年の滋賀県と全国を比べると,第3次産業の割合が最も大きいのは同じであるが,滋賀県は全国より第2次産業の割合が大きい。
(2) 資料2は,1994年に制定された法律により,多くの商品に見られるようになった表示の例である。製品の欠陥によって消費者が被害をこうむった場合,製造者である企業に被害の救済を義務づけたこの法律は何か。書きなさい。
(3) 被害を受けたと考える人が,損害賠償を求めて裁判所に訴えを起こすことがある。また,お金の貸し借りや相続など,さまざまな権利をめぐる争いが起こったとき,どちらか一方が相手方を訴えることもある。このようにして始まる裁判を何と呼ぶか。書きなさい。
4 下線部(c)に,フロンガスが空気中に放出されることにより,地表へ届く有害な紫外線が増加するという問題がある。この地球環境問題は何か。次のア〜エから1つ選びなさい
ア 酸性雨 イ 地球温暖化
ウ オゾン層の破壊 エ 砂漠化